コメツキガニ(カニのなかま)
甲らのはばが9mmほどの小さなカニです。干潟で見られるチゴガニよりも少し大きいです。
チゴガニよりも砂の多い干潟を好んで、10㎝~20㎝ほどの深さの巣穴をほって群生(:むれで生活している)しています。潮(:海水)がひくと、穴から出て、えさを食べます。
体の表面の模様が、海岸などの砂ににているので、保護色(:天敵にみつかりにくい)にもなります。
とてもすばしこくて、おどろくと、さっと巣穴に逃げこみます。水たまりにいる時には、その場で体をねじらせて砂にもぐることもあります。
逃げて、ほかのカニの巣穴に逃げ込むものもいますが、穴の主にすぐに追い出されて、砂浜を逃げまどうものもいます。
コメツキガニに逃げられても、動かずに数分じっとまっていると、また巣穴から出てえさを食べ始めます。
コメツキガニ コメツキガニの巣穴
オスもメスも、春から夏にかけて、背伸びをした状態から左右両方のはさみあしをふりおろすウェービングとよばれる求愛行動をします。この行動が、臼と杵で米をつく(白米にする)動作ににているため、コメツキガニという名になったと言われています。
コメツキガニもえさを食べると、『砂だんご』を作ります。砂の中の有機物やプランクトンを食べます。足元の砂をはさみあしでつまんで口に入れ、砂粒の中からえさをこしとって食べます。残りの砂は、口の上部に丸く固め、はさみあしで切り取って、足元に捨てます。これをくりかえすので、巣穴のまわりには小さな砂だんごが放射状にたくさん残ります。砂だんごもチゴガニのものより大きいです。
巣穴の大きさや、砂だんごの大きさをくらべてみましょう。ちがいがわかるとわくわくしますね。